体の硬さの原因はいろいろある!
体の柔軟性が大切なのはみなさん知っての通りだと思います。
怪我しやすくなるだけでなく、循環が良くなったり疲れにくくなったりと体が柔らかいといろいろな良いことがあります。
そんな柔軟性ですが、脳卒中の後遺症があるとただストレッチするだけではダメな場合があることはご存知ですか?
またせっかくストレッチをしても正しい部位のストレッチができていないくて効果が見られないことも…
そこで今回は体の柔軟性をテーマに脳卒中後遺症の影響や自主リハビリについてご紹介します!
体が硬いってどういう状態?
良く聞く「体が硬い」は関節可動域が狭い状態を指します。
足が開かない、腰が曲がらないなど関節の動く範囲が狭くなって様々な問題が生じます。
・怪我をしやすい
・疲れやすい
・肩こりや腰痛が生じやすい
・血流が悪くなる
などなど生活の質を下げやすいものが多くあります。
この関節可動域が狭くなる原因の1つが「筋が伸びにくいこと」です。
筋が伸びにくくなる理由は専門書に譲りますが、タンパク質や反射が影響しています。
ストレッチをして筋を伸張するとこのタンパク質が増え、反射も調整されるため体が柔らかくなります。
ここで1つ質問です。
体の硬さといえば【立った状態で前屈して床と指との距離を測る】検査(FFD:Finger floor distance)が思い浮かぶと思います。
一般的に太ももの裏が硬いことが原因と思われがちですが、実はそれだけではありません。
・足首の硬さ
・腰の硬さ
・骨盤の歪み
・背中の硬さ
などいろいろな要因が絡んでいます。
このように1つの動作にはいろいろな関節の硬さが影響しているため、狙った筋をストレッチするためには正しい方法で行うことが大切です。
ポイント
◯ 体が硬いのは関節可動域が狭い状態
◯ 関節可動域は筋の伸張性が重要
◯ ストレッチは筋を伸びやすくする
◯ 狙った筋を伸ばすためには正しい方法が大切
脳卒中後遺症の硬さは一味違う?!
先ほど筋が伸びにくい原因の1つに反射を挙げました。
筋は伸ばされると縮む性質(伸張反射)があり、早く伸ばせば伸ばすほど強く縮みます。
この伸張反射は脳卒中後遺症【痙性】と深く関係があり、筋が伸びにくくなる原因の1つです。
最大のポイントは脳卒中後遺症によって伸張反射のコントロールは難しくなるため、硬くなった筋を柔らかくするためにはストレッチだけでは改善できません。
伸張反射は注意機能によって学習が可能であることが研究でわかっています。
わかりやすく言えば関節が動いている感覚に集中することで伸張反射が抑制されるということです。
肘が曲がる感じ、膝が伸びる感じに集中することで硬さが和らぎスムーズに動きます。
この効果をリハビリや自主トレで取り入れることで柔軟性を高めることができます。
これとは別に体を動かしにくい状態で生活していると、後遺症以外の理由で体が硬くなっていきます。
この【2次的な体の硬さ】にはストレッチが有効なため、自分の体の硬さにはストレッチが良いのかどうかは医師や理学療法士などの専門家に聞くことが大切です。
ポイント
◯ 脳卒中後遺症の硬さには伸張反射が深く関わっている
◯ 硬さの原因に合わせた自主リハが必要
リハビリはいろいろと組み合わせると効果的
リハビリにはいろいろな方法がありますが、それぞれ得意・不得意な対象があります。
いろいろなリハビリを組み合わせることで、より効果が出ることがほとんどです。自分に合っているリハビリを見つけて、楽しくリハビリを続けることが大切です。
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