脳卒中後の感じない原因(感覚障害)

脳梗塞や脳出血を発症すると、触れてる感じや動いている(動かされている)感じがわからなくなったり鈍くなったりします。感覚障害と呼ばれるこの症状ですが、いろいろな原因が影響して感じにくくなっていることがほとんどです。生活期でリハビリをしていると、感覚障害に悩まされている方は多くいらっしゃいますが、半分以上の方の感覚障害は大なり小なり必ず改善します。
感覚障害も運動障害と同様で、感じない=感覚麻痺と捉えがちで、「もう改善しないもの」と誤った認識をしてしまいます。ですが、感覚を感じるためにはたくさんの機能が必要で、1つでも機能障害があると感覚障害を引き起こしてしまいます。つまりそれら機能障害を1つ1つ評価して、改善できる部分があれば感じられるようになるかもしれません。

そもそも麻痺と障害ってなにが違うの?

運動障害の記事でも紹介しましたが、麻痺と障害は全く違うものです。自分は感覚麻痺なのか、それとも感覚障害なのかを明確にすることで、行うべきリハビリの内容が大きく変わります。(図1)

麻痺と障害(感覚)

感覚障害は【何かしらが原因で感覚を感じにくくなっている状態】であり、その原因は麻痺に限りません。
一方運動麻痺は【病気や怪我などが原因で運動に必要な神経が損傷され感覚受容が困難な状態】であり、感じない原因の1つです。
麻痺の改善は非常に難しいですが、さまざまな理由で感じにくくなっている感覚障害は、リハビリでも改善できる原因を含んでいる可能性は十分にあるためリハビリによって感じやすくなる人が多くいらっしゃいます。

感じにくい原因

それでは脳卒中後の感じにくさの原因についてまとめていきます。

1、麻痺

脳卒中は脳の病気なため、神経損傷が生じます。損傷部位が感覚を処理する脳部位の場合、感覚麻痺が生じます。

2、高次脳機能障害

2-1 注意障害

触れた・動いた感じを知覚するためには、自分の体に注意を向けたり、触れた物に注意を向けたりと注意機能が非常に重要です。脳卒中により注意機能に問題が生じた場合、感覚障害を引き起こすことがあります。

2-2 半側空間無視・身体失認

麻痺惻をそもそも認識できない半側空間無視や身体失認では、感覚そのものを認識できていない場合があります。

2-3 空間認知障害

自己身体の空間(自分の肩はここにあるのような空間)の認知が難しい場合、「どこが」動いたのか、「どこが」触れたのかなど、「どこ」がわかりにくくなり感覚に障害が生じます。

2-4 失行症

動いているのはわかるけど、どこがどう動いたのかわからない。主に左半球損傷でみられる失行症では、運動の認識に問題が生じることがあります。

3、2次的障害

長時間感覚に集中しないと、脳の中の感覚を処理する領域が小さくなっていくことがわかっています。これは、慢性痛でも生じる脳の変化で集中しなかった時間が長ければ長いほど、改善が難しい症状です。

「触れてる感じがわからない」症状がみられている人、まだ諦めるのは早いかも知れません。感覚が改善すると運動が改善する人がほとんどです。

Plusimでは、一人一人の感じない原因を細かく評価し、改善するのか・どこまで改善するのかをご説明します。
ご自身のお身体の状態を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

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