脳卒中を発症すると、体が動かない、感覚がわからないなどの【後遺症】がみられます。この後遺症は時間経過とともに自然回復していきますが、その回復度合いは徐々に緩やかになっていきます。これは脳が損傷した状態から安定するためと言われており、リハビリテーションは回復段階に応じて行う内容が変わってきます。
本記事では、この発症からの時間経過と自然回復についてリハビリの視点から紹介しています。当事者の方やご家族、近親者の方にご参考になれば幸いです。
急性期・回復期・生活期(慢性期)
脳卒中を発症した場合、多くの方が急性期と呼ばれる病院で治療を受けます。急性期病院では治療がメインで行われますが、同時に重症度に応じて、ベッド上で起き上がる練習や車椅子へ乗り移る練習などのリハビリが開始されます。近年脳卒中の治療における進歩は著しく、死亡率は低下し後遺症が完治する可能性も増加していきています。
一方で、年齢が高くなればなるほど回復力は低下し、もともとの基礎体力が低いことなどから後遺症の回復が若い人よりもみられにくいのも事実です。急性期での治療・リハビリでは日常への復帰が難しい場合、回復期と呼ばれるリハビリ専門の病院へと転院します。
これら急性期と回復期病院に入院している期間がもっとも回復が見られる期間で、リハビリにおいても非常に重要な期間となります。下のグラフをご覧ください。

発症後急激に回復し、その後『プラトー』と言われる段階に入ると自然回復が止まります。だいたい発症から6ヶ月前後と言われていて、回復期病院を退院する時期と重なることが多いです。その頃にはリハビリの時間は週に1時間程度になり、満足のいくリハビリができない人がほとんどです。
では生活期のリハビリでは改善はみられないのでしょうか?
回復から学習へ
プラトーの段階では、何もしなければ何も変化が見られなくり、改善したい場合にはリハビリを行う必要があります。ですが、急性期や回復期のような劇的な変化はみられることは少なく、少しずつ生活が変化していく形になります。
生活期でのリハビリで大切なのは、当事者自身が【学習していく】ことです。もっと安定して歩きたい時を例に考えます。
いかがでしょうか?病院で行ってきたリハビリと比べても、能動的にリハビリを行なっていく印象があると思います。
生活期でのリハビリで、【維持】ではなく【改善】するためには改善に特化したリハビリを行い、適切な自主トレーニングを行うことが重要です。このポイントを押さえれば、必ず生活に変化がみられ目標に1歩ずつ近づいていきます。
Plusimの訪問リハビリでは、生活期のリハビリを自費で行ってきたノウハウがあります。改善を目標に真剣に取り組むリハビリをぜひ1度お受けください。