脳卒中後の動かない原因(運動障害)

脳梗塞や脳出血を発症すると、ご病気された脳と反対側の体が動かしにくく、また動かなくなることがあります。運動障害と呼ばれるこの症状ですが、実は運動麻痺以外にも原因がいろいろあるのをご存知でしょうか?
動かない=運動麻痺と捉えてしまうと「もう良くならない…」と考えてしまいがちです。
運動麻痺以外の原因で動きにくくなっていると、リハビリで改善できる可能性が高くなります。記事の途中にチェック表もありますので、ぜひ1度お試しください!

運動麻痺と運動障害の違い

一般的にリハビリでは、【運動麻痺】と【運動障害】はごちゃまぜに使われています。ですが、この2つは意味が全く異なりますし、指しているものも違います。そもそも麻痺と障害は図1のように表すとわかりやすいです。

図1 障害と麻痺の関係性

運動障害は【何かしらの原因で運動することに問題がある状態】であり、その原因は運動麻痺に限りません。
一方運動麻痺は【病気や怪我などが原因で運動に必要な神経が損傷され運動が困難な状態】であり、運動できない原因の1つです。
つまり運動麻痺は運動障害の原因の1つと考える必要があり、動かないこと=麻痺としてしまうと大きな勘違いを生んでしまいかねません。では脳卒中後の運動障害の原因は、運動麻痺以外に何が考えられるのでしょうか?

動かしにくい原因

それでは脳卒中後の動かしにくさの原因についてまとめていきます。

1、運動麻痺

脳卒中は脳の病気なため、神経損傷が生じます。損傷部位が、運動を行う脳部位や運動指令を身体に伝える神経が通る部位の場合、運動麻痺が生じます。

2、高次脳機能障害

運動するためには非常に高度な処理が必要です。失行症や注意障害などをはじめとする高次脳機能障害によって、処理が難しくなると運動障害の原因の1つになります。

3、2次障害(廃用性症候群、学習性不使用など)

長時間身体を動かさない状態が続くと、筋や関節の問題をはじめいろいろな問題が生じます。また発症時から麻痺惻の上下肢を動かさないで生活を送っていると、動かさないことを学習してしまうややこしい状態になってしまいます。
本来は動く能力があるにもかかわらず、2次的に生じる問題で動けない状態の人は非常に多く、特に生活期(慢性期)に入った人にみられます。

このように、脳卒中の後に動かしにくくなる原因は様々です。原因によって必要なリハビリは異なるため、「どうして動きにくいのか?」「動けない原因はなにか?」を詳細に評価・検査し、リハビリをすることが重要です。毎日行っているリハビリが実は合っていないなんてことがないように、自分でも知っておくことが大切です。ぜひチェック表を参考にしてみてください。

動きにくい人のチェック表

以下の項目で1つでも当てはまるものがあると、麻痺以外の原因が影響しているかもしれません。1度お試しください。

※あくまで可能性ですので参考程度にお願いします。

動かせる時と動かしにくい時の差が大きい
→ 指を1本ずつ動かせるけど、うまく箸が使えないなど
1つの関節ずつなら動かせるけど、2つの関節を同時に動かすとうまくいかない
→ 膝だけ曲げ伸ばしすると出来るけど、足首と同時に動かすと膝がうまく動かないなど
非麻痺惻の上肢も動かしにくくなった気がする
リハビリ病院を退院するときは出来たけど、徐々に出来なくなったことがある

ご自身のお身体の状態を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

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