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線維筋痛症のリハビリテーション

ある日突然、経験したことのない痛みに襲われ、病院に行ったけど原因がわからない。薬も効かず時間が経っても少しも楽にならない…
いくつかの病院を受診してやっと【線維筋痛症】と診断され一安心だけど、処方された薬がなかなか効いてこない…マッサージや運動をしているけどなかなか効果を実感できない。

2011年にガイドラインが作られたまだ比較的新しい線維筋痛症ですが、まだ明確な治療法がありません。線維筋痛症に悩まされている人は、日本だけでも推定200万人とも言われています。
【原因がわからない痛み】が自分にあるだけでも心理的に辛いのに、【治療法がない】ことはさらに辛い経験になってしまいます。

薬が思うように効かない患者さんには、リハビリテーションが実施されることもありますが、その効果は薬と同様で効果がみられる人とそうではない人がいます。また【運動する】だけでは改善が難しい方も多くいらっしゃいます。

そこで本ページでは、第10回線維筋痛症学会学術集会で医師向けに講演した経験もある理学療法士の唐沢が、今までの線維筋痛症患者へのリハビリの経験を踏まえ、線維筋痛症のリハビリテーションについてご紹介します。

痛みと心理面の関係

痛みの定義

組織損傷が実際に起こった時、あるいは起こりそうな時に付随する不快な感覚および情動体験、あるいはそれに似た不快な感覚および情動体験(国際疼痛学会 IASP, 2020)

痛みを感じると、嫌な気分になります。
膝を擦りむいた時、料理をしていて指を切った時、小指を角にぶつけた時…痛みだけではなく、情動(快・不快)が働きます。これら痛い場面をイメージしただけでも嫌な気分になるように、今痛くなくても情動のみが働きます。

このように、痛みと心理面は深い関係にあり慢性疼痛の要因となっています。つまり、身体に問題がなくても記憶や経験が不快の情動を引き起こして痛みとなってしまうんです

痛みのリハビリテーションでは、この心理面を考慮したプログラムが大切であり、ただ体をほぐしたり運動するだけでは痛みが改善しないケースが多く存在します。
ここで重要なのは、当事者が身体以外にも痛みの原因があることを知ることです。痛みは体に感じるため、身体に問題があると思うのは当然ですし実際体に問題があることもあります。ですが運動やマッサージで改善しない時には、心理面など他の要因にも目を向けられるようになることが重要です。

運動+知覚で脳のリハビリ

運動やマッサージだけで改善しない場合は、心理面や脳にアプローチできる【感覚・知覚】が手掛かりになります。
知覚とは【どんな物が体のどこに触れている(接触感覚)】、【どの関節がどれくらい動いたのか(深部感覚)】を言います。運動を重視している人にとって、知覚を意識することは今までとは違う経験になります。
よって、ただ運動するのではなく、どの関節をどれくらい動かすのかを意識するだけでも脳の働きは大きく変わり、体の変化を感じる人もいます。つまり痛みを作り出している脳を変化させることで痛みの改善を目指すことができるケースがあります。

知覚を意識したリハビリを行う時に重要なのは、痛みがない部位から始めることです。痛みがある部位では、どうしても痛みが邪魔してしまい、うまく知覚することが出来ません。そのため、【運動=痛い】の構造が出来上がってしまい動くことに消極的になってきてしまいます

まずは、痛みがない部位の知覚を意識することから始めていき、痛みがある部位ではどんな感覚がわかりやすいのかを探していく順番が大切です。痛みが長期化している人は、自分が思っている以上に知覚が難しくなっているので、積極的に行っていきたいリハビリです。

有酸素運動の大切さ

痛いと動きたくない…誰しもそう思います。
ですが痛みがあるからこそ運動した方が良い、近年ではそう変化しています。

理由はいろいろあります。循環の改善、精神面の賦活、脳における身体のアップデートなど運動することで様々な効果が人には見られることが分かっています。ですが痛みを我慢しながら運動をしても楽しくないですし、いくら体に良いと言われても気は進みません。

そこで理学療法士の登場です。今の体・痛みの状態を詳細に評価をした上で、必要な運動、気楽に出来る運動を指導します。また同時並行で運動が出来る体にするためのリハビリを行なっていきます。このようなリハビリを行うためには、慢性痛の専門知識が必要になり行える理学療法士が少ないのが現状の課題です。

お気軽にご相談ください

いかがでしたでしょうか?
同じ線維筋痛症でも、痛みの原因は様々なため薬が効く人、運動が有効な人、脳のリハビリが必要な人など多岐に渡ります。

自費の訪問リハビリプラシムでは、慢性痛にお悩みの方の相談を無料でお受けしております。まずはお気軽にご相談ください。

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