「突然手足に力が入らなくなり、救急車を呼んで病院へ行き脳画像を撮影すると「脳梗塞」や「脳(内)出血」と医師から言われる。そのまま入院となりこの先どうすれば良いのかわからないまま、リハビリ専門の回復期病院へと転院となる。不安でいっぱいでした。」
この話は、私がまだ回復期病院に勤務していた頃に患者さんから聞いた話です。ある日突然襲ってくる脳卒中は、その日を境に生活を一変させます。急性期病院・回復期病院に入院している間は、専門家が近くで見守っているので心配ありませんが、回復期病院を退院したら自宅へ帰られる方が多く、専門家のいない中生活していかなければなりません。つまり、回復期病院を退院するまでに色々と準備しておくことが大切です。
本記事では、回復期病院退院後のリハビリを中心に、介護サービスなど誰と話を進めていけば良いのかを書いています。病院やお住まいの地域によっては多少異なるかもしれませんので、ご参考程度にお読みください。
入院から退院までの流れ
まずはじめに、急性期・回復期・生活期について簡単に説明します。
1.急性期
脳卒中や骨折後、救急車で運ばれる病院です。主に治療が目的で、症状が安定するまで入院します。
2.回復期
大腿骨頸部骨折や脳卒中など生活復帰がまだ難しい患者さんが、リハビリ目的で入院する病院です。疾患ごとに入院できる期間が決まっており、1日で最大3時間までリハビリできます。
3.生活期
病院を退院し、リハビリや治療よりも生活がメインとなる段階です。この頃には、医療保険を使用したリハビリは終了し介護保険を使用したサービスへと移行します。
簡単に言うと、治療する段階(急性期)リハビリする段階(回復期)生活する段階(生活期)と表すことができて、患者さんの病状に合わせて提供されるサービスが変化していきます。この過程の中で行うべきポイントについて説明します。
ポイント 回復期病院の選択
急性期病院から自宅への退院がまだ難しい場合は、リハビリ目的で回復期病院への転院を勧められます。患者さんの話によると、病院によって多少紹介の方法が異なるようです。
【急性期病院の近くの回復期病院のリストを渡され、自分で見学に行って決めた】
【自宅の回復期病院を自分で調べて見学に行った】
【急性期病院の系列の回復期病院へ自動で転院となった】
などなどあるようです。系列病院での自動の転院では悩むことはありませんが、自分で決める時にはどこが良いのか悩むと思います。リハビリの専門家の立場から言えることは、重要なのはリハビリの量です。
1 、何床の病院なのか(回復期病床)
2 、平均入院日数は何日なのか
3 、スタッフは何人いるのか(特に言語聴覚士)
4 、平均提供単位数は何単位か(1日9単位までできる)
少しでもベッドに横になっている時間が少なく、リハビリを行っている時間が多い方が良い時期です。マンパワーを中心に調べるのがポイントです。
一方でリハビリの質に関しては、外からはわからないのがほとんどです。もし悩まれている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
回復期病院退院後にリハビリがしたい
リハビリは急性期の頃から行われ、回復期で最大の量になり生活期で激減します。回復期でのリハビリで完治すれば問題ないのですが、脳卒中もその他の疾患もなかなかそう上手く行きません。後遺症が残ってしまったり、痛みが残ってしまったりと退院後もリハビリを続けたいケースも少なくありません。
現在の日本の制度では、回復期病院を退院後は介護保険でのリハビリを進めています。訪問リハビリやデイケア・施設でのリハビリなどが該当します。介護保険でのリハビリは、回復期病院でのリハビリ以上に量に制約があり、ヘルパーや訪問介護などのサービスを受けると週に1〜2回の場合が多く、内容もグループで行うものだったりと望んでいたものとは異なる人も多いです。
もし介護保険でのリハビリでは足りないと感じている方や、もっと専門的なリハビリを受けたいと感じている方は、1度【自費リハビリ】を受けてみてください。内容については自費リハビリを提供している施設によってまちまちですが、ご連絡いただければご自宅から通える範囲のオススメの自費リハビリ施設をご紹介いたします。
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